夏休みの貴重な体験「なすかしドリームプロジェクト(10年目の再会プロジェクト)」
夏休みは早いもので、後半に入っています。今のところ大きな事故もなく、保護者の皆様のご協力に感謝いたします。
さて、夏休みになり、私も表題にあるようなボランティア体験をさせていただきました。社会教育事業ではありますが、学校教育にも通ずるものがあるので、紹介させていただきます。また、この事業でなすかしを使いましたが、2学期は小学校合同活動(6年)、セカンドスクール(5年)で利用させていただくので、コロナ感染症対策について事前に確認してきました。
まず、平成25年1月の中央教育審議会答申では、「青少年の体験活動の推進について」の中で次の2点を指摘していました。
①今の子どもたちをめぐる環境は、心と体を鍛えるために負荷がかからないいわば「無重力状態」であり、青少年の健全育成にとって深刻な事態に直面している。
②便利・快適・安全な現代社会においては、青少年は全力を出す「スイッチ」を入れるチャンスを失っているのではないか。青少年の「生きる力」を育むためには、意識的に目標を持って体験活動等にチャレンジする機会を創出する必要がある。
このような指摘を克服し、「これからの福島の未来を築く子どもたちに、夢と希望を持たせ、様々な体験によって福島の復興を考えさせる。そして、その成果を世界に発信する。」という目的で、平成24年に、国立那須甲子青少年自然の家の教育事業「なすかしドリームプロジェクト」が行われました。県内の小学生22名が参加した、14泊15日間の長期キャンプでした。最後の3日間は、なすかしから国立磐梯交流の家まで100kmを3日間かけて歩きました。私も、当時はなすかしの職員として、この事業に関わらせていただきました。
そして、10年後となった今年「10年後の再会プロジェクト」を8/11から8/13まで実施しました。
「再会プロジェクト実行委員会」(当時の職員)が主催し、国立青少年教育振興機構、福島県教育委員会、国立大学法人福島大学が後援をしました。当時の参加者(現在22~24歳)・スタッフの25名が参加し、8/11は、国立磐梯青少年交流の家で再会のつどいを行い、昼前にオールナイト100kmウォーク(磐青からなすかし)をスタートしました。100kmウォークは、平成24年当時の100kmウォークのルートを戻る形で行い、交流の家から猪苗代湖周辺を通り、羽鳥湖から国立那須甲子青少年自然の家を目指しました。8/12の午後3時頃に、無事に国立那須甲子青少年自然の家に到着しました。
その後、平成24年に埋めたタイムカプセルを掘り起こし、参加者やスタッフは当時の思い出を語り合いました。
8/13は「別れのつどい」を行い、これからも福島の復興のために、それぞれの立場で頑張っていくことを誓いました。実行委員長からは、「10年前の被災地の学習は大きなテーマであり、その時の小学生が10年後に立派に成長している姿を見せてもらい、とても嬉しく感動した。」と主催者あいさつがありました。この事業の参加者からは、「福島や東北への思いが強くなり、福島で働くことに決めた。」「ドリームプロジェクトで忍耐力やコミュニケーション能力がつき、その力を基盤にして、夢を追い続けていきたい。」「将来、福島の復興に役立つことができるよう、大学の勉強を頑張っていきたい。」などの感想がありました。
私自身、大変勉強になった3日間でした。2学期の学校運営や子ども達の指導に役立ていきたいと思います。
次に、なすかしのレストランの様子です。感染症対策を強化し、万全の体制で食事を提供しています。入口には、アルコール消毒とビニルの手袋(配膳で使用)があります。バイキング形式に戻っていますが、ご飯とみそ汁は自分でよそります。好評の焼きたてパンも、朝食には登場しました。食べる際は、間隔をあけての黙食です。レストラン内の換気も、十分に行っています。(写真は今日の朝食の様子)
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